研修センターの移転、増設により少人数開催が可能に

──今回の研修の背景を教えてください。

8月、当社の研修センターが移転し、拠点数が2箇所に増えました。
それにより、ホームから近い場所、かつ少人数で研修が実施できるようになりました。

それまでは1箇所の研修センターで、1度に何十人かに集まって研修を実施していました。
コロナ禍では集合研修が難しいこともあり、少人数でしっかりと皆さんにお伝えができるようにという想いから、吹田と神戸三宮の2つの研修センターができたんです。

そこで、新研修センター開設記念も兼ねて、ここ最近はなかった外部講師を招いた研修を実施しました。
今までとは違った介助方法を学ぶことで、ご入居者様に提供する援助の幅を広げて、選択肢を増やしてもらいたいという目的です。

※6ヶ月研修についての記事、研修センターの所在地についてはこちら↓

外部研修の受講対象者はホームの管理職

――外部講師を招いた研修は、どのような方が受講対象者でしょうか?

今回は、ホーム長や統括リーダー、介護リーダーが主な受講対象者でした。
約15名くらいで、だいたい各ホームにつき1人ずつ来ていただきました。

受講者の方が、各ホーム内でスタッフに広めていただけたらと考えています。
また、今回参加できなかったホームもありましたが、受講者の方が今後異動した先のホームでも共有するなど、可能性が広がります。

外部研修は本当に久しぶりなので、初めて受ける方も多かったです。
研修センターが2拠点に分かれたことで、ホームから近く行きやすい方にご参加いただけるようになった点、少人数なので実技を体験してもらいやすい点が良かったです。

移動・移乗に特化した研修内容

──具体的な研修の内容を教えてください。

基礎に立ち返り、移動・移乗に関する研修を実施していただきました。
もちろんチャームマニュアルにもあるのですが、新しい手法を学ぶ機会になりました。

骨の位置や体のつくりを考えられていて、足の位置や重心がどこにあるかなどを把握してそれに合わせてどのように立ち上げるのかという具体的な方法をレクチャーしていただきました。
人体のつくりや動きを基準としているので、とても理にかなっていて専門的でしたね。

押さえる場所などもしっかり決まっているので、覚えて体に染み込ませるには時間が必要かもしれません。
実際に私も苦戦して、筋肉痛になりました(笑)。
ですが、実際に実践されている女性スタッフの方を見ると、体格が細い方でも、安全で安定した介助をされていて驚きました。

今回の講師の上野文規先生は、福祉用品の開発・監修をされていて、国の介護保険報酬の役員でもある方なんです。

手すりの位置や椅子の座面の幅、介護スタッフが効率よく介護できるテーブルなど細かい部分まで配慮されて、「介護職として働く人が楽に、そして正しく安全に介助できるように」作られていらっしゃいます。

チャームケアの浴室でも使っている福祉用品の開発・監修をされたのが上野先生ということもあり、そのご縁で研修をお願いしました。

当日は、ホームにある普通の椅子やテーブルを用意してたので、どんな福祉用具を使っていても実践できる介助方法を教えてくださいました。
その一方で、周りの環境をどれだけ整えるかによって介助のしやすさが変わるということも知る機会になりました。

※上野文規先生のサイトはこちら↓

介護の根本の考え方を見直すきっかけに

──今回の研修でどういった学びがありましたか。

介護の考え方に関して、新しい視点を教えていただき視野が広がったように感じます。
当たり前にやってきたことを振り返り、ハッとする部分もありました。

例えば、ご入居者様が車椅子に座ったままお食事されることも多いのですが、上野先生に言わせると「車椅子は”椅子”と名前はついているけれど、座るためのものではなく移動するためのもの」だそうです。
ご入居者様の人権を強く意識されていらっしゃることに感銘を受けました。

また介護は自立支援が目的であるというお考えで、先生が作られた福祉用具はご入居者様が楽に使える一方で、ご自身の力も出しやすいように作られています。
体が本来の適切な動きになったり、余計な負担がかからないように深く考えられていましたね。

介助をしつつご入居者様に働きかけて、可能な範囲で動いていただけるようにすることで、身体機能も維持できるということを学びました。
力任せの介助は必要なく、本来の動きがしやすいようにお手伝いするだけなんです。
逆に余計な力をいれてしまうことで、お互いに負担がかかってしまいます。

介護職は腰痛やヘルニアになりがちですが、人体の仕組みに沿った介助をすることで、スタッフの身体的負担も軽減できます。
実際に、私たちの姿勢を何度も調整してくださり、とても勉強になりました。

多種多様な介護手法を取り入れて成長してほしい

──研修の内容をどのように活用していってほしいですか。

研修で学んだことをそこで終わりにせずに、ホームに持ち帰って復習し、意見を出し合っていただきたいですね。

移動って、食堂やトイレ、お風呂に行くなど、生活とは切り離せないものですよね。
ですが、各ホームで廊下や部屋の広さ、机や椅子の大きさや幅が違います。
それぞれのホームの家具や設備に合った活用法を話し合っていただけたら嬉しいです。

もちろんチャームケアで今まで実践してきた介助もしっかりとした根拠のある方法ですので、学んでいただきつつ新しい方法も柔軟に取り入れていってほしいですね。

私にとっても初めて知る介助方法だったので、今回の研修でスタッフさんに質問されたときにお答えできる幅も広がりました。
今後自分が指導していく際にも役立ちそうです。

研修内容を活かしていただけるように

──今後の目標を教えてください。

各ホームの方々にいろいろな手法があることを知っていただいて、臨機応変に対応できるようになってもらえたらと思っています。

研修によって知識が増えたとしても現場で活かされなければ意味がないので、今までのやり方も活かしつつ研修での内容も身につけて、活用していただけたら嬉しいですね。

ホーム数の増加と共に、さまざまな介護度や身体状況のご入居者様も増えているので、スタッフのスキルアップは必須です。
コロナの影響もあり、私たちが直接ホームに伺って研修をする機会が減っているので、今回の研修は良い機会になりました。

研修を通して柔軟に対応できるようになれば、スタッフの介護における強みが増えます。
また、私たち教育研修室も間接的にご入居者様のお役に立つことができますね!

──ありがとうございました!

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