厚生労働省が介護記録のデジタル化を推進

介護記録のデジタル化は、厚生労働省が推進しています。

今までの介護記録は紙の使用がメインで、記録や管理は人力に頼っている面が大きいものでした。
入力にも時間がかかり、スタッフが介護記録のために多くの時間や労力をかけなければならず、本来の介護サービスを提供しづらい環境にもありました。

今までのデジタル化から遠い介護業界をインフラから変化させるためにも、厚生労働省は介護業界にタブレットをはじめとするデジタルツールの導入を推進しています。

介護記録をタブレットで行うメリット

実際に、介護記録をデジタル化するとどのようなメリットがあるかについて解説します。
メリットとして、以下の3つが挙げられます。

介護記録の情報管理の質が向上する

紙に記載する介護記録は、時が経つとともに膨大な量となります。
大量の紙を保管するスペースが必要となるだけでなく、チェックしたい情報をすぐに見つけることも簡単ではありません。

また、紙は紛失のリスクも高いです。ご入居者様・ご利用者様の個人情報や体調記録などのセンシティブな情報の漏洩は、スタッフにとっても介護施設にとっても信頼ダウンに繋がります。

介護記録をデジタル化すれば、情報は1台の中に集約されます。検索機能を使えば、必要な情報を見つける時間もかかりません。

介護記録の情報管理の質の向上は、デジタル化のメリットの一つです。

介護記録にかかる時間や労力をカットできる

紙での介護記録は、手入力しなければならないうえに、その後パソコンに入力し直すという二度手間になります。

介護記録に時間や労力をかけて、本来の介護サービスの提供に支障をきたすスタッフや施設も少なくないでしょう。

タブレットで介護記録をデジタル化すれば、入力時間が短くなるだけでなく、パソコンに入力し直す手間も不要です。

介護記録にかかる時間や労力をカットすることで、スタッフの残業時間を減らし、労働環境を整えるなどのメリットがあります。

リアルタイムで介護記録を共有できる

タブレットを使ってそれぞれのアカウントから共有の介護記録をチェックできるようになると、リアルタイムで介護記録を共有できます。

紙媒体は記録者が移動して他の人に見せに行く必要があるため、情報共有までの時間も手間もかかります。

特に医療機関を必要とするご入居者様・ご利用者様の情報であれば、すぐに共有できる点は大きなメリットになるでしょう。
また、タブレットの撮影機能を使えば、画像を登録して医療機関に共有することもできます。

その他にも、介護記録をデジタル化することで、外出先でも紙の介護記録を取りに戻る必要がなくなるなどのメリットもあります。
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介護記録をタブレットで行う際の注意点

上記で述べたように、介護記録をデジタル化するとさまざまなメリットがあります。
しかし、タブレットは便利であるからこそ、慎重に使わなければ思わぬトラブルにもなりかねません。
ここでは介護記録のデジタル化の注意点について2つ解説します。

タブレットの管理に細心の注意を払う必要がある

タブレットは、文章だけでなく画像なども含めて情報を一括管理できる機能があります。

情報を1台に集約できるのは便利ですが、反対に言えば、その1台をなくすと大変な情報漏洩となります

タブレットはなくさないように、一人ひとり注意しましょう。

タブレットが紛失や盗難に遭うと、登録した情報すべてが漏洩します。さらに、タブレットが手元にない期間はずっと業務が止まってしまうリスクもあります。

また、タブレットは水や衝撃によって故障するリスクもあるため、慎重に取り扱いましょう。

タブレット利用時のルールを決めておく

タブレットは多くの便利な機能がある分、ルールを決めて正しく安全に使う必要があります。

たとえば、タブレットの撮影機能を使う場合は、ご本人様やご家族様の許可をいただいてからというルールがあると、撮影に関するトラブルを避けられるでしょう。

また、記録方法も施設全体で共通認識を作っておかなければ、記録内容を読み解く労力がかかります。

デジタル化のルールは、タブレット本体や情報の保護と合わせて、管理しやすいかどうかも視野に入れてください。

タブレットとスマホの比較とメリット・デメリット

介護記録のデジタル化を推進するツールとして、タブレットの他にスマホがあります。
ここではタブレットとスマホのメリット・デメリットを比較します。

操作性はタブレットの方がおすすめ

タブレットはスマホと比べても画面が大きいため、操作や画面共有がしやすいメリットがあります。
入力しやすい点や目視しやすい点から、記入ミスも防ぎやすいと言えるでしょう。

スマホはどこにいても操作できるメリットがある一方、画面が小さいため、入力ミスをしやすい傾向にあります。

持ち運びに便利なのはスマホ

スマホの大きなメリットとして、持ち運びしやすい点があります。
ポケットに入るくらいのサイズで軽量なので、移動が多いスタッフには特におすすめです。

タブレットはサイズが大きく荷物がかさばってしまううえに、重くて持ち運びが億劫に感じられるかもしれません。

持ち運びを重視する場合は、タブレットよりもスマホの方がおすすめです。

コストはタブレット・スマホともに製品によって異なる

タブレットやスマホを介護記録ツールとして導入する場合、コストは重要なポイントです。
タブレットとスマホのどちらがコストを抑えらえられるかは、一概には言えません。

タブレットは20,000円から100,000円、スマホは30,000円から150,000円が相場ですが、プランやモデルによって異なります。

タブレットもしくはスマホを導入する場合は、本体価格だけでなく月額料金やオプションなども合わせて確認しましょう。

コストを抑えてデジタルツールを導入できれば、より高性能なツールを使える可能性もアップします。

チャームケアはタブレットで介護記録をとるので働きやすい

ここまで介護記録のデジタル化やタブレット導入について解説しました。
介護記録をデジタル化すると、記入の時間や労力をカットしたり、業務が円滑になったりするなどのメリットがあります。

しかし、介護記録をデジタル化し、タブレットの使い方が浸透するまでに1年以上かかることも珍しくありません。
現時点でタブレットを導入していない施設・ホームで働くと、介護記録に苦戦する可能性もあるでしょう。

すでにタブレットが全ホーム・全スタッフに浸透してるチャームケアならば、働き始めた段階でタブレットで介護記録をとれるので、業務がはかどります。

介護記録にかかる時間や労力をカットし、介護サービスや自分の時間を大切にしたい人は、チャームケアをチェックしてください。
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まとめ

今回の記事では、介護記録のデジタル化やタブレット導入について解説しました。
介護記録をデジタル化すると、情報管理や記録作成においてさまざまなメリットがあります。

タブレットの紛失や盗難、利用ルールに注意しながら使えば、介護記録は紙よりも改善されるでしょう。

介護記録のデジタル化による職場環境の変化を知りたい人は、ぜひこちらの記事を読んでください。

この記事の監修・アドバイザー

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大野世光(おおのひろみつ)

2017年10月1日、株式会社チャーム・ケア・コーポレーションに入社。
介護系大手企業でスーパーバイザーなどを歴任し、
チャーム・ケア・コーポレーションのホーム長を経て、
教育研修室にてスタッフの教育を実施。
2022年7月から、教育研修部副部長 兼 介護DX推進課長に就任。
介護支援専門員資格、社会福祉主事任用資格を所持。

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