介護職の現状と将来性

介護職は、コロナ禍のような特殊な状況下でも求人募集が途絶えず、安定した職業という印象があります。
高齢化社会において介護職の需要は高いことは間違いありません。

それでは、このまま介護職の需要は続くのでしょうか?
介護職に将来性はあるのでしょうか?

まずは介護職の現在の状況と今後の将来性について、3つのポイントに分けて解説していきます。
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超高齢化社会で需要拡大

超高齢社会と言われている日本ですが、実際に全体のどのくらいの割合を高齢者が占めているのでしょうか?
高齢化率をみてみましょう。

2021年9月15日現在の推計総人口は、前年に比べ51万人減少しています。
しかし一方で、65歳以上の高齢者人口は3640万人で、前年に比べ22万人増加し過去最多となりました。

2021年9月時点での高齢化率(総人口に占める高齢者の割合)29.1%で、前年に比べ0.3ポイント上昇し過去最高となっています。

高齢化率は今後も上昇し続け、さらには加速することが予想されており、ますます介護職の需要が高まると言われています。

少子高齢化による人手不足

今後も増え続ける高齢者のケアのため介護職の需要が高まり、さらには求められる介護サービスの多様化も進み、今後はさらに介護人材が不足すると予想されています。

しかし、担い手に回るはずの生産年齢人口(15歳以上65歳未満の生産活動の中心にいる人口層)は少子化のため、さらに減少し続けています。

このことから、厚生労働省では、2025年には32万人2040年には69万人介護職が不足すると試算しています。
いわゆる「2025年問題」と呼ばれています。

今後は介護職の担い手を増やすことが難しくなるため、効率化や負担軽減を行い、新たな介護の形を模索していく必要があります。

介護記録などのIT化

今後IT化が進んだり、代替手段としてAIが発達することにより「なくなる」と予想される仕事の中には、データを扱う業務や事務処理作業などがあります。

介護業界では、請求業務などの介護事務は、さらなるIT化が予想されています。

また、介護職員の体力面や身体に対する負担を軽減するため、介護ロボットなどの活用の研究が進んでいます。

このように、AIやITが得意な部分は人間が担い続けるのではなく、機械に任せていくことで、介護職に余裕が生まれより質の高いケアが可能となります。
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介護職は今後も「なくならない」仕事

以上のことを踏まえると、介護の効率化や介護職の負担軽減を進めていくことが不可欠となります。
介護現場の一部の仕事では、今よりもさらにAIやITの力を借りていくことになるはず。

しかし、ご利用者様やご入居者様、そしてご家族様に直接関わる仕事は、データやシステムに置き換えることが難しく、今後もIT化することは難しいでしょう。
直接の介護業務以外にも、窓口業務なども含めて、一人一人に寄り添うことは人間にしかできません。

介護の仕事は、今後も「なくならない」将来性のある仕事だと言えます。
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未来の介護の形を模索するチャームケア

チャームケアでは、「豊かで実りある高齢社会」の実現「入って良かった」と喜んでいただけるホームを目指し、日々業務改善を行っています。

未来の介護の形を模索している中で、ITの力を積極的に活用しています。
ここからは、チャームケアでどのようにIT化を進めているのか、事例を踏まえながら見ていきましょう。
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介護記録システム導入

介護現場での負担軽減を図り、働きやすい職場を実現していくため、チャームケアではCSE(カスタマー・シェア・エンプロイ)と呼ばれている電子化された介護記録を活用しています。

タブレット端末を全ホーム・全スタッフに配布し、システム導入を行いました。

電子介護記録の導入のメリット

  • 手書きで行っていた業務の手間が省けて残業削減
  • 一人ひとりの「今日やる仕事」が可視化でき、責任を持って実行できる
  • データを蓄積することで分析、今後の方針を決められる
  • 進捗を共有し、連携・必要なサポートがとりやすくなる
  • 本社のリスク管理部門でも、ホームで何かあった時の対応ができる
  • マネジメント側(ホーム長・管理職)が現場に行けないときも状況がわかる
  • 個人のタブレットへ共有事項が届くので、情報発信が密になる


※システム導入の責任者である坂田さんのインタビューはこちら。
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データを活かして介護事故防止

介護現場では、どれだけ注意していても介護事故やヒヤリハット事例が起こるものです。
そんな介護事故を未然に予防するために、チャームケアでは介護事故記録を作成しています。

もともと、介護事故記録は手書きで作成されていました。
Excelにまとめ、各ホームで管理することまでは実行していたものの、本社の担当者は約70のホームから届く記録を全て手入力で管理していました。

これを現在はExcelのマクロファイルを導入し、作業を自動化。
2~3分で作業が完了するようになっただけではなく、介護事故をデータとして分析する第一歩となっています。

※マクロファイルを作成された三坂さんのインタビューはこちら。

まとめ

介護職を取り巻く現状と将来性、そしてIT化の影響について解説してきました。

今後さらに少子高齢化が進み、様々な業務がITに代替していく時代の中で、介護職はこれからもご利用者様やご入居者様に寄り添い、ケアをしていくニーズの高い仕事です。

チャームケアはこれからも「人の持つ力」、「AIやITの持つ力」の両方を生かして、持続可能な介護の形を模索していきます。

これから就職・転職活動中の皆さんは、ぜひ介護の仕事に安心してチャレンジしてください。
チャームケアは一人一人の活躍を応援しています。
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