チャーム・ケア・コーポレーションの杉崎です。
首都圏渉外課で、アートギャラリーホームの実行事務局の実務を担当しています。

この記事では、チャームケアが主催するアートギャラリーホーム事業について解説します。
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介護施設に芸術を…アートギャラリーホーム

アートギャラリーホームとは、介護付き有料老人ホームに芸術を取り入れようという事業。

絵画やオブジェなどのアート作品は、人々の心を癒し、穏やかで潤いのある生活環境を演出してくれます。

そのため、オリジナルのアート作品をホームのエントランスなどに展示しています。

事業コンセプトは「心象風景」
暮らしに根付いたアートが基準です。

老人ホームに暮らすご入居者様は、美術館に気軽に足を運ぶことは難しい状況。
そんな中、本物のアートに触れて、生命力や活力を感じ取っていただくことが目的です。

ご入居者様が、美しいものを見て美しいと感じ、心が震える体験をご提供することができます。

若手アーティストから作品を公募

アートギャラリーホームの公募作品は、芸術・美術大学などの学生、または卒業生が制作した作品を対象としています。

若手アーティストの方々のフレッシュな感性やエネルギーが、ご入居者様やご家族様の心を元気づけ、癒してくれます。

新たな対話が生まれるきっかけにもなります。
働くスタッフの知的な感性も刺激されるはず。

また、若手作家の方にとっては、作品発表のチャンスにつながるとともに実績作りの場になることも望んでいます。
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展示作品は、会話のきっかけになるものを中心に選出

展示作品は、厳正な審査により選出されます。

アートギャラリーホームの作品の基準は、分かりやすく、ストレートな芸術表現のもの。
そして、会話のきっかけになるものを選んでいます。

例えば、犬の絵をご覧になって「私、昔こんな犬を飼っていてね…」とお話されるご入居者様もいらっしゃいます。
そういった、明るい話題につながる作品が良いですね。

逆に、暗い作品や、負の感情をイメージさせるものは避けています。
また、人の顔が描かれた絵は、認知症のご入居者様が怖がってしまうことも。

ホームで勤務している介護スタッフが、ご入居者様との会話の中から、作品への感想を聞いているケースがあります。

そのため、実行事務局も、ホームのスタッフに「次、どんな作品がいいと思う?」と意見をもらいつつ、より皆様に受け入れられる作品を求めています。

チャームプレミア山手町の場合|審査・選考スケジュール

首都圏で新規開設されるホームが発表されると、そのホームで展示する作品の公募がスタートします。

例えば、2019年12月オープンの「チャームプレミア山手町」の展示作品は「海」をテーマに募集し、2019年8月中旬に締め切りました。

アーティストは、事業コンセプトに基づいた作品を考え、提案概要書にアピールポイントをまとめ、提出します。

アートギャラリーホームの作品は、厳正な審査の上、選出されます。

チャームプレミア山手町の選出作品は、締め切り当月中にアーティストに告知されました。

そこから、アーティストは作品の制作に取り掛かり、10月下旬までに完成させ、ホームに引き渡すスケジュール。
11月頭には、無事ホームへの展示が完了しました。

同じテーマで制作していただいたものでも、アーティストによって全く違う作品に仕上がります。
それぞれの心の中にある海が表現されていて、ご入居者様の感性を刺激してくれることでしょう。

作品は、アーティストとチャームケアが売買契約を結び、ホームに展示します。
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アートギャラリーホーム事業はスタートから5年

アートギャラリーホーム事業は、2014年9月にオープンしたチャームスイート石神井公園に初めて導入しました。

以降、首都圏の新規開設ホームを中心に展開し、5年の歴史を誇ります。

美大生の方が、初めて作品を世に出すステージになったケースもあり、若い才能の育成の場として定着しています。

また、ずっと同じ作品を展示し続けるのではなく、ホーム間で作品を入れ替えるなど、新鮮に感じていただけるように考えています。

入れ替えのタイミングで、ご入居者様から「新しくなった絵、とてもいいね。気に入ったよ」「この絵、すごく好きだから変えないでほしいわ」などとお声を頂くことも。
直接、感想をお聞きすることができるのは嬉しいですね。

スタッフの感性にも刺激を与える!

実は、スタッフの中にも、アートギャラリーホーム事業に共感して、チャームケアへの入社を決めた方がいます。

チャームケアでは、介護や福祉の学校を卒業した人だけでなく、まったくの別分野からチャレンジする方も積極的に受け入れています。

芸術・美術を大切にしているからこそ、スタッフやご入居者様の気持ちを大切にできるのかもしれません。

アートギャラリーホームの選出作品は、若手アーティストの作品が多いため、若いスタッフからすると、自分と同世代のアーティストの作品が飾られているということ。
自然と感化されて、いい刺激を受けているのですね。
アートギャラリーホームのinstagramアカウントでは、新しい作品の写真などを随時アップしています。
ぜひフォローしてくださいね。

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