チャーム四條畷の中谷ホーム長にインタビュー!

──はじめに自己紹介とチャーム四條畷について教えてください。

チャーム四條畷のホーム長、中谷直樹です。

チャーム四條畷はチャームケアで21番目のホームとして、2014年6月に大阪府にオープン。
チャームケアの中では珍しい、木造2階建ての作りです。

他ホームのホテルのような雰囲気とはまた違い、優しさとぬくもりがある居住空間になっています。

オープンして8年目の今でも、居室などから木の香りがするほど木質感があり、初めてホーム見学に来られた方からは「あたたかみがあって良いですね」と言っていただけます。
そんなホームの雰囲気を気に入っていただいて、ご入居を決めたという方も少なくありません。

チャーム四條畷では、2022年5月から大阪産業大学(通称:産大)野球部の皆さんとのコラボレクを実施しています。
今日はコラボで起こったホームの良い変化や感想などについてお話しします。

※チャーム四條畷で働く先輩スタッフのインタビュー記事はこちら!
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大阪産業大学野球部とのコラボ

─産大野球部の皆さんとのコラボレーションについて教えてください。

産大野球部の皆さんとのコラボは、野球部マネージャーの宮崎さんと人材開発課の本田との出会いから始まりました。
僕自身との関わりは、チャーム四條畷をコラボの場にしていただき、2021年12月に顔合わせをしたときからです。

実は、私も大阪産業大学のOBなんです!
卒業したのは大昔ですが、「学生時代の馴染みのお店ってまだあるのかな?」など、懐かしい話ができました。
初対面の印象でも、宮崎さんはとても積極的で頼もしかったですよ。

その後も打ち合わせを重ね、2022年5月に初回イベント開催。
はじめは野球部に所属されている皆さんということで、男性のご入居者様に限定した”飲み会”と称したイベントでした。
飲み会といってもお菓子やおつまみとジュースを囲みながら、まずは交流してみようという企画です。

産大野球部の紹介ムービーを流したあと、テーブルごとにグループに分かれてお話していただきました。
学生の皆さんは普段、ご高齢の方とコミュニケーションをとる機会・経験がほぼない状態なので、いざ「自由にお話どうぞ!」と言われても、なかなか難しいですよね(笑)。
緊張もあって、戸惑っている学生さんが多かった印象です。

どんな質問をしたらいいか戸惑っている様子だったので、間にスタッフが入って話のきっかけを作ったり、場を盛り上げたりしていました。

コラボイベントの回を重ねるたびに、関わりが濃くなり、積極的にコミュニケーションをとってくれるようになってきましたよ!

※大阪産業大学野球部の皆さんのインタビュー記事はこちら。

楽しみにされているご入居者様が多数!

──ご入居者様からの反応はいかがですか。

学生さんたちとの会話を楽しみにされてる方が多く、笑顔で楽しそうに会話している姿が多く見られます。
イベントの終了時刻が近づくと「次はいつ来てくれるの?」「次は何するん?」と質問されていて、楽しみにされているんだなとひしひしと感じます。

ご入居者様の変化として一番大きかったのは、「次はこんなことやってみたい」とか「こういうことチャレンジしてみたい」という声が聞かれるようになったこと。
特にこれまであまりお声をいただけなかったご入居者様からも、意見が出るようになりました。

どのホームでも、一人でお過ごしになるのを好まれる方や、あまりレクリエーションへの参加をされないご入居者様がいらっしゃるんですが、そんな方も野球部のみんなが来るときは積極的に参加してくださるようになりました。
普段寡黙なご入居者様が、コラボイベントの秋祭りではいの一番にイベント会場に駆けつけ、チケット制のフランクフルートや焼きそば等の屋台メニューを引き換えていらっしゃって、正直私も驚きました(笑)。

コロナ禍ということもあり、気持ちが塞ぎがちなご入居者様もいらっしゃったんですが、学生さんたちと関わりを持つことで明るい笑顔が増えました。
6月のクレープパーティーの時は、「おいしいわ」と嬉し涙を流すご入居者様もいらっしゃったんですよ。

笑う時間や楽しいこと、参加できる機会が増えると、心だけでなく身体面の健康状態にも直結しているようで、健康なご入居者様が増えたように思います。

生活に楽しみを持っていただくというのは、ご入居者様の生活に欠かせないピースなんだなと改めて感じています。

※秋祭りの様子はこちら!

ご家族様からも好評

──ご家族様からの反応はいかがですか?

ご家族様からも感謝のお声を多数いただいています。
チャーム四條畷では、毎月写真付きでレクリエーションや日々生活の様子などをまとめた「なわてだより」という通信をご家族様にお送りしています。
学生さんたちと楽しそうに過ごされているご入居者様のお写真も見ていただいているんです。

「コロナ禍で気持ちが塞ぎ込みがちな状況の中で、こういったイベントに取り組んでくださることに感謝しています」「来年もぜひお願いしたいです」というお声を頂戴しています。

ご家族様が面会に来られた際に、ご入居者様から産大の皆さんの話題も出ていて「若い方がクレープを焼いてくれたと聞きました。とても楽しかったようです」などと直接お声をいただくことも。

今後は感染状況に配慮しつつ、ご家族様も招待して一緒に楽しんでいただけるようなイベントを企画できたらいいですね。
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前向きに企画に携わるスタッフたち

──スタッフの皆さんの反応を教えてください。

スタッフのみんなも、産大野球部の皆さんに刺激を受けながらとても前向きに取り組んでくれています。
学生さんから出た意見に対しても、否定的な意見が出ることはなく、「それ面白そう!」とか「だったらこういうこともやってみたい!」などとプラスの意見を出して、積極的に関わっています。

宮崎さんを中心に、広い視野を持って活動されている産大野球部の皆さんからは、たくさんのことを気づかせてもらっています。

スタッフだけで考えていると、どうしても日々の生活やレクリエーションはマンネリ化しがちです。
福祉のフィルターを通して物事を見る癖がついていて、ご入居者様の安全性などのリスクヘッジを優先するあまり、新しい意見が出にくい状況になってしまうんです。

産大の皆さんは、福祉の専門知識がないことを強みに変え、リスクは一旦置いておき、本当にご入居者様が喜んでくださることという視点を最優先に考えてくれています。

レクリエーションだけでなく日々のケアでも同様に、先入観で「できなさそう」と決めつけてしまったことは、もう一度検討する発想にならないものです。
「どうしてもこれがやりたいんだけど、どうしたら実現できるかな」と発想を変えて取り組むことで、今までと違ったイベントが実現できると気づかせてくれました。

介護の仕事では、ご入居者様のできない部分の援助をさせていただくのはごく当たり前のことで、さらに一歩先を見た介護のプロとしての役割があります。
チャーム四條畷を終の住処として選んでくださったご入居者様が、日々笑ったり楽しみを感じながら暮らすことができるホームづくりの大切さを改めて実感しています。
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学生さんとのコラボがもたらすもの

──今回のコラボはチャーム四條畷にとってどんな影響がありましたか?

チャーム四條畷にとどまらず、介護業界全体にとって、非常に良い取り組みだと思っています。
現在すでに日本は超高齢社会で、さらに高齢者の方が増えることが予想されており、介護現場では深刻な担い手不足に悩まされています。
これまで介護現場に関わりがほとんどなかった学生さんが、このような機会に介護に携わり、現場を見ることができるのは介護業界の希望です。

もちろん、チャームケアに入社してくれたら嬉しいですが(笑)、そうでなくてもコラボレクで関わってくれた学生さんが介護業界に興味や関心を持ってくれたら素晴らしいことですね。
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ハブとしての機能を担っていきたい

──最後に、次回の予定や今後の展望について教えてください。

次回は12月にクリスマス会を企画していて、出し物とプレゼントを用意しています。

出し物はホームのスタッフがハンドベルで2曲ほど演奏し、産大野球部の皆さんは歌を披露してくださいます。
野球って声を出すからかわかりませんが(笑)、すごく歌がうまい部員さんがいるみたいなのでスタッフも楽しみにしています!

学生さんにサンタの衣装を着ていただき、ご入居者様おひとりおひとりにクリスマスプレゼントお渡しする予定です。

野球部の皆さんは、部活と学業が本分でありながら積極的に企画してくれているので、とてもありがたいですね。

今後の展望としては、チャーム四條畷と産大野球部の両方を起点にしてさらなる広がりが出てくるといいなと思っています。

例えば、四條畷がハブになる場合、他のホームにもイベントで回ってもらったり、産大野球部にハブになってもらう場合は、他大学の学生さんにもチャームのホームにきていただくなど…これからのことを考えているととても楽しいですね。
チャームケアは近畿圏にもたくさんホームがありますし、産大は野球部連盟に加入していて他の大学の野球部ともつながりがあるので、実現は不可能ではないはずです!

産大野球部の皆さん、これからもぜひよろしくお願いします。

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