就学金貸付制度を活用した外国人スタッフの採用を開始

――チャームケアで行われている、大学と連携した外国人採用に関する新たな取り組みについて教えてください。

チャームケアでは、2校の大学と連携し、介護福祉課程に通う外国人の学生さんに向けて、就学金貸付制度を活用した採用活動を始めています。

就学金貸付制度とは、卒業後5年間、介護等福祉施設で働くことを条件に、修学にかかる費用を免除する制度です。貸付を受けるには法人保証が必要であるため、チャームケアが保証人となるかわりに、学生の間はチャームケアが運営するホームでアルバイトとして、卒業後はチャームケアに入社し介護スタッフとして働いていただくスキームです。

2026年卒業予定の学生さん3名、2027年卒業予定の学生さん6名が、この制度を活用し現在修学中です。
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奨学金支援財団の奨学金を受け、介護福祉課程に通う留学生の採用

――大学以外での、外国人スタッフの採用活動についてお聞かせください。

前述の就学金貸付制度を利用せず、卒業後の就職先を自由に選択できる留学生もいます。
チャームケアは、日本の大学で学びたい!という強い意志を持つ留学生に、奨学金支援を行っている財団から紹介を受ける形での採用活動も行っています。
2024年に行った会社説明会では、最終的に4名の方が2025年度新卒採用での入社につながりました。

外国人の学生さんにも、東京・大阪の就職先は人気が高いようです。首都圏と近畿圏を中心としたチャームケアの老人ホームは地理的にも目を向けてもらいやすかったのでしょう。
前述の4名の方々は、皆さん首都圏のホームに配属されました。都内配属の場合、会社からの住宅手当にプラスして東京都からの助成として居住支援手当が2万円補助されることもあり、みなさん喜んでいました。

はじまりは特定技能外国人の採用

――外国人スタッフの採用に関する、これまでの経緯を教えてください。

外国人採用のはじまりは、特定技能に特化した人材紹介を行っている株式会社ONODERA USER RUN様との協業でした。株式会社ONODERA USER RUN様は、ミャンマーやベトナム等で日本語や介護に関する教育を無償で行い、日本で活躍する人材を育てる活動を行っています。

株式会社ONODERA USER RUN様を通じて入社した外国人スタッフは、とても勤勉で丁寧な接遇がご入居者様からも好評です。
実績が積み重なった結果「外国人スタッフにもっと入社してもらいたい!」と、リファラル採用(社員に友人や知人を紹介してもらい採用へとつなげる手法)へと拡大していきました。

特定技能ビザは5年という期限がありますが、介護スキルは初任者研修レベルでよく、日本語が片言程度でも特定技能評価試験はパスできる可能性があります。入社後、実際の仕事を通して介護と日本語をさらに学び、スキルアップしていくイメージです。
5年の間に介護福祉士の資格を取得することができれば、介護ビザに切り替えて永続的に日本で働くこともできます。

一方で、就学金貸付制度や財団の奨学金補助を利用する新たな留学生スキームは、大学で介護福祉士課程を修了します。
授業はもちろん日本語で行われるため日本語の上達スピードも早く、入社後即戦力として活躍が期待できるため、チャームケアとしても積極的に採用していきたい人材が集まっているというわけです。

※株式会社ONODERA USER RUN様との対談インタビュー記事はこちら
※リファラル採用にもつながったインドネシア出身の介護スタッフへのインタビュー記事はこちら

外国人スタッフの特徴は勉強熱心で就業意欲も高いこと

――入社された外国人スタッフについて、教えてください。

ミャンマー出身の方が多く、熱心に働かれている印象があります。いつも礼儀正しく、介助業務も基本に忠実に行ってくれるので、ご入居者様からの評判がとても良いですね。

「スムーズにご入居者様とのコミュニケーションがとれるか」が最初のハードルと言っても過言ではありません。なかには翻訳アプリの力を借りながら対応している外国人スタッフもいます。介助スキルも必要ですが、まずは日本語のレベルアップが最優先事項です。

ご入居者様にとっては「ひ孫」世代にあたることもあり、「一生懸命な姿がかわいい」と温かく見守ってくださっています。すっかり打ち解けている外国人スタッフもいて、微笑ましいです。

就業意欲が高く、給与の半分を仕送りしているスタッフもいると聞きました。家族と離れて生活しているので寂しいと感じることもあると思いますが、とても頑張ってくれています。

※ミャンマー出身の外国人スタッフへのインタビュー記事はこちら。

雇用の安定とグローバルな人材の確保につなげたい

――外国人採用について、今後どのように展開される予定ですか。

留学生を対象とした説明会を開催し、チャームケアで勤務しているミャンマー人の先輩からのメッセージ動画を見てもらう予定です。ミャンマー語で話してもらうので、実際に働く先輩の率直な意見を聞くことができ、留学生にとって有意義な機会になると思います。

2つの留学生スキームを通して、それぞれ毎年3~4名採用できれば、雇用の安定や優秀な人材の確保につながると考えています。

近い将来、特定技能や留学生スキームで採用された外国人スタッフが、アソシエイトリーダーやリーダーになる姿が見られるかもしれません。今後の活躍に期待が膨らみます!

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