ONODERA USER RUNの事業内容

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──本日はよろしくお願いします。まずは、自己紹介からお願いします。

市原:
株式会社ONODERA USER RUN、執行役員の市原と申します。

佐藤:
同じくマーケティング本部の佐藤です。広報などを担当しております。

越田:
チャームケア大阪本社で、人材開発課として人事・採用を担当している越田です。​

──株式会社ONODERA USER RUN様の事業内容を詳しく教えてください。

佐藤:
株式会社ONODERA USER RUNは2016年11月に設立いたしました。
現在フィリピン、ベトナム、ミャンマー、カンボジアの4ヶ国7校で2,000名以上の学生に対し、日本語及び介護に関する教育を行い、日本で活躍する人材を育てています。

2021年9月時点で1,000名以上の特定技能評価試験(介護)合格者を輩出した実績があります。

18~25歳の主に若い方を中心に、無償での教育を実施。
高齢化社会における日本の人材不足に対する社会貢献を目指しています。

また、学生の費用負担がないことで、金銭面での負担やトラブルの心配もなく雇用できるのが大きな特徴。

現地での教育から面接手配、ビザ申請、そして入社後の支援までワンストップでサービスを提供しています。

市原様とのご縁とビジネスモデルに魅力を感じて協業

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──今回協業されたきっかけについて教えてください。

越田:
株式会社ONODERA USER RUN様は、ホームのお食事を提供してくださっている株式会社LEOC様のグループ会社なんです。
以前からそちらで市原様にご担当いただいており、もともとご縁がありました。

市原様がONODERA USER RUNにグループ内異動をされ、外国人の育成・紹介事業に携わることになり、チャームケアにご提案くださったという形です。
なので協業にあたってはとてもスムーズに進みましたね。

それだけでなく、無償で教育されているので学生が借金を負わない仕組みになっていることも、ONODERA USER RUN様にお願いした大きな理由です。
自社で無償教育をして、チャームケアが紹介料をお支払いすることでビジネスとしても成立されているんです。
外国人雇用のご提案は他社様からも多くお話をいただくのですが、ビジネスモデルが大きく違う点でしたね。

※株式会社LEOC 水谷様のインタビュー記事はこちら↓

コロナの影響での1年延期を経て

──今回の外国人採用にあたっての経緯を教えてください。

越田:
実は2020年末のタイミングで、ミャンマーからの外国人採用に向けて動いていたんです。
私も1月にミャンマーとベトナムで現地視察させていただいて、いよいよというタイミングでコロナの影響が大きく、1年間の延期をお願いしました。
その後2021年8月から改めてお願いをした次第です。

どの国の方を採用するかは、弊社の常務である奥村も含めて検討しました。
最初はベトナムもしくはミャンマーの方を採用する方向でした。
現地調査に行かせていただいた時に、ミャンマーの方々の素朴で真面目な印象と、日本人との親和性を感じミャンマーの方の採用からスタートしました。

ミャンマーの国民性と日本移住希望により応募者多数

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──ミャンマーの学生はどのような特徴があるのでしょうか。

市原:
弊社は4ヶ国で学校を展開しておりますが、中でもミャンマーは特に穏やかな性格の方が多いですね。

介護の仕事への候補者が多いのもミャンマーの特徴なのですが、仏教国ということが大きな理由です。
仏教の教えで、祖父母や家族以外でも年長者を大切にすることが自分にとって徳を積むことになるんです。
また、年長者だけでなく人に対して丁寧に接する文化があります。

そういった背景もあり、ミャンマーに進出している日本企業も多いですね。

佐藤:
現在4ヶ国合わせて2,100名の学生がおりますが、そのうちミャンマーが1,200名と半分以上を占めています。
年齢層は18~34歳、うち9割以上は18~25歳の若い方が中心となっています。

市原:
通学期間は6ヶ月で、日本語と介護について週5日しっかり学んでいただいております。
通われる動機は、介護に対する気持ちに加え、日本で長く働きたいという希望が強いです。
特定技能ビザは5年間までですが、その間に介護福祉士の資格を取得すれば、「介護」というビザに切り替えて、永続的に日本で働けるというのが人気の理由です。

特定技能14業種の中でもずっと日本で働けるチャンスがあるのが介護の仕事ですので、そこを目指されている方が多いですね。

選考ポイントは介護サービスに対する想い

──今回5名のミャンマーの学生を採用された流れを教えてください。

市原:
まずチャームケア様から勤務地など細かい内容を含めた求人票をいただきまして、応募したい学生を募集しました。
とても人気があり、38名の応募がありました。
応募者の中から日本語能力などを見て弊社でマッチングし、絞り込んだ20名とWEB面談していただいたという流れです。

越田:
今回の5名を選ばせていたただいた選考のポイントとしては、介護サービスを提供するために必要な日本語能力、介護に対する想いの2つでした。
介護サービスに対してのお気持ちが、しっかりと伝わってくる方を選ばせていただきました。
あとは実際にお話して感じた人柄などもみさせていただきましたね。

市原: 
2日間にわたって、12時半から16時過ぎまで半日かけて面談をしていただきまして、その中で本当にチャームケア様のご意向に沿った学生さんをお選びいただけたと思います。

越田:

これからビザなどの申請、手続きに入りますので、4ヶ月後の年明け頃に勤務開始を目指しています。

学費がないことで学生にとっても企業にとってもメリットがある

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──無償で教育なさっているのはなぜでしょうか。

市原:
無償化教育の特徴は、学生が「お客様」にならないという点です。
適正な教育をする上で、学生が学校の求める基準に到達せず、辞めていただかなければならないこともケースとしてはあり得ます。
その点、授業料をいただいていると、学費を出す学生がいなければビジネスとして成立しないとなるので難しいですよね。

無償教育にすることにより、自然にフィルタリングをされ、落第もあり得るというシビアな環境を作ることが可能になっています。
それが学生たちも真剣に勉強できる要因になり、最終的にはお客様に対して良い人材を供給できる仕組みとなっています。

弊社の場合は、一度退学になっても、何回でもチャレンジを受け入れています。
1度は落第しても、再び学ぶことで習熟度が上がっていく生徒さんが増えることを期待しています。

無償化することにより、結果的に学生さんに負担なくスキルを身につけていただき、有能な人材育成を実現しています。
そのサイクルが社会貢献にもつながっているのです。

本人だけでなくご家族にも幸せになってもらえるような雇用を

──外国人採用に対するチャームケアの想いを教えてください。

越田:
当初から、3年は続けたいという思いがあります。
継続していくことで、今回入社した方が先輩となって後輩を受け入れ、一緒に頑張っていくことも視野に入れています。
また、介護福祉士を目指して共に切磋琢磨したり、コミュニティがあることで寂しい思いをしなくて済むなど、さまざまな良い効果も期待しています。

今回採用したミャンマーの子たちに話を聞いていると、「お給料の半分ぐらいは国の家族に仕送りしたい」ってみんな言うんです。
実際は日本の生活にもお金がかかるので、「最初はもっと低くしておいた方がいいよ」と伝えていますが…仕送りによって家族に豊かな生活をさせてあげたいという想いが強いんですよね。

一方で、外国人留学生の想いを利用した悪質な業者もいて、借金を背負わされて日本に来られる方もたくさんいらっしゃる現状があります。

チャームケアでは、日本に来られる方だけでなくそのご家族も幸せになっていただけることが大切だと考えています。
だからこそ雇用して終わりではなく、不安要素を取り除きながら、日本での生活をサポートしていきたいですね。

──ありがとうございました!

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