採用担当の越田さん。チャームケア大阪本社のエントランスにて。

採用担当の越田さん。チャームケア大阪本社のエントランスにて。

「障害者雇用促進法」ってどんな法律?

「障害者雇用促進法」は、障がいのある方を雇用するにあたって、知っておかなければならない法律のひとつ。

障がいのある方に対し、職業の安定をはかるために制定された法律です。

「身体障害者雇用促進法」という、1960年に制定された法律を基礎として、時代に合わせた様々な変更がなされて、今の形となっています。

この法律は大きく3つに分類すると下記となります。
◆雇用における義務
◆職業リハビリテーションの推進
◆差別の禁止と合理的配慮の提供義務


この中でも、よくニュースなどでも見かけるのが「雇用における義務」。
計算に基づいて算出された、障害者雇用率(法定雇用率)を満たすことが事業主すべてに義務付けられています。​

企業の義務「法定雇用率」とは?

上記に挙げた「障害者雇用促進法」における「障害者」に該当する方を見てみましょう。

◆身体障害者 ※重度身体障害者を含む
 (身体障害者手帳をお持ちの方)

◆知的障害者 ※重度知的障害者を含む
 (療育手帳をお持ちの方または知的障害者判定機関の判定書をお持ちの方)

◆精神障害者 ※発達障害者を含む
 (精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方で症状が安定し、就労が可能な方)

障害者手帳をお持ちでない方の中にも、精神障害の特性・疾患があるものの、症状が安定しており、就労が可能な方もいらっしゃいます。

「ノーマライゼーション」の観点から、誰もが働きやすい職場の環境づくりが求められます。

2020年現在、45.5名以上の従業員がいる民間企業の法定雇用率(障害者雇用率)は2.2%
2021年3月末までにさらに引き上げられる予定です。
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チャームケアでは、障がい者雇用を積極的に行っています

チャームケアでは、以前から、障がいのある方の雇用に取り組んできました。

現在、障がいのあるスタッフが全社で58名在籍しています。

ホームの清掃スタッフがほとんどですが、一部、本社勤務の事務ポジションでの採用も行っています。

さまざまな方がいらっしゃいますね。
皆さん、真摯に仕事に向き合い、打ち込んでくれています。

チャームケアが求めるスキルは、仕事に対する真摯さ。
人の役に立ちたいという思いがある方、働く意欲がある方と一緒に仕事をしたいと考えています。

障がい者雇用の流れ|実習~採用

障がい者雇用の流れは、就労移行支援事業所などの実習生を受け入れることからスタートします。

また、ハローワークからの応募もあります。

一度、勤務先(チャームケアの本社またはホーム)へ見学にご来社頂き、その後、1週間程度の実習を行います。

実習期間中に、適性を見て、配属を決定。その後、面接を行い、晴れて採用となります。

採用の決め手は、人柄であることがほとんど。
最後まで真面目に仕事をこなしていく性格や、決められたタスクを時間内にきっちり完了させるところなど、仕事への姿勢をしっかり評価しています
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仕事内容はポジションや適性によりまちまち

お願いする仕事内容は、適性により大きく異なります。

清掃スタッフの場合、ホーム内の各所のお掃除など、決められた工程を時間内に段取りよく行うこと。

ご入居者様のお部屋、共有スペース、お風呂やお手洗いなど、時間帯やタイミングによって清掃する場所が決まっているので、細かいところまで手を抜かずにやりきることが求められます。

本社スタッフの場合、PCを使った事務作業をお願いしています。
主に求人サイトの編集や更新、Excelでの社内アンケートの入力やデータの加工、テプラを使ったラベリングや、ファイリングなど。

正確性が必要なので、几帳面な性格の方に適している業務です。

障がい者を受け入れるにあたり、配慮したポイント

障がい者雇用については、法制度の観点からはもちろん、福祉に携わる企業として、よりいっそう取り組むべき課題だと認識しています。

受け入れ当初、発達障害について知らない部分も多かったため、まずは関連する講習会・セミナーへ参加し、理解を深めることからはじめました。

その中で、支援機関の方から、「訓練として実習を受け入れてほしい」とお声掛けいただき、より詳しく知識を教えていただきました。

最初に受け入れた実習生の方に指示を行うとき、「どうしたらわかりやすく伝わるのだろうか?」と試行錯誤していました。
その後も、経験を重ねて、今に至ります。

実習生の方も、採用した後のスタッフも、基本的に職場で一人きりにならないようにスケジュールを組んでいます。

疑問や不安なことがあれば、すぐに誰かに確認できる環境を整えるのが、私たちのやるべきことですね。
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より良い環境で、障がい者も健常者も働きやすい企業へ

就労経験がない障がい者の方は、仕事に高いハードルを感じていて、大変そうだというネガティブイメージを持っています。

また、特性によっては、コミュニケーションが苦手な方も多くいらっしゃいます。

障がい者向けの雇用支援機関では、人との関わり方を少しずつ学ぶことができます。

就職後も、徐々にコミュニケーションをとれるようになれば、「自分もできるんだ」と自信をつけることができますよ。

チャームケアでは、このような職場づくりを心がけています。
◆相談したいときに声をかけやすい雰囲気
◆業務のバランスを調整
◆自分でペース配分ができるように指導


就業から間もない頃は、覚えることも多く、特性上すべての業務に全力で取り組むタイプの方は、頑張りすぎて体調を崩してしまうことも。
そんなときも、できる限り配慮しています。

日々模索しながら、より良い環境を目指すことで、障がい者の方だけでなく、他のスタッフも働きやすい会社になれると考えています。

チャームケアでは、障がい者雇用についてもっと周知し、社員全員が同じ方向を向いて進んでいきたいと考えています。

その一環として、将来的には、障がい者の方も「正社員」としての雇用を目指しています。

求人を探されている障がい者の方へ

このように、チャームケアでは、障がいのある方の受け入れを積極的に行っています。
ぜひ、一歩を踏み出していただきたいと思っています。

私たち人事の立場から見ると、一歩でも前進しよう、自分を変えようとする向上心のある方は、とても前向きで魅力的に感じます。

こちらが元気を与えていただくことも多々あり、今後にも期待しています。

ですが、無理は禁物。
まずは自分が確実にできる範囲でひとつひとつクリアし、成果を出していけば、「自分のできる範囲」は確実に広がっていきます。

最初から完璧にできなくても大丈夫。あわてずに経験を積み重ねてくださいね。

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