介護職への就業を考えている場合、正社員以外にもパートやアルバイト、派遣といったさまざまな就業形態の選択肢があります。
それぞれの特徴を理解し、ご自身の思い描くキャリアや叶えたいライフスタイルに合わせて、選択したいものですよね。

この記事では、介護派遣の働き方にフォーカスして解説していきます。
メリットやデメリット、よくある質問を通して、介護派遣への理解を深められる内容になっています。介護職に興味のある人はぜひご一読ください。

介護派遣とは?

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介護派遣とは、実際に仕事をする勤務先ではなく、派遣会社と雇用契約を結ぶ働き方です。
派遣会社や担当アドバイザーに、勤務先や勤務地・給料などの希望を伝え、条件に合う求人を探してもらいます。

就業するまで、派遣先と直接やりとりすることはなく、勤務条件の交渉なども派遣会社が代行してくれるのが特徴です。

派遣会社から給料の支払いがある

介護派遣では、派遣先と派遣会社との間で派遣契約が締結され、給料は派遣会社から支払われます。
また、福利厚生や社会保険は、派遣会社によって異なります。派遣会社のホームページなどで確認が可能です。

日々の業務についてのレクチャーは派遣先から受けますが、勤務条件や派遣の契約内容の相談は派遣会社が受け付けます。
内容によって、相談する相手が異なるため、少し注意が必要です。

派遣にも「登録型派遣」と「紹介予定派遣」がある

派遣にも種類があります。
「登録型派遣」は、派遣会社にキャリアを事前に登録し、派遣先が決まったタイミングで、派遣会社との間に雇用契約が結ばれる、一般的な派遣の働き方です。

一方「紹介予定派遣」は、派遣の契約期間が終了した後、派遣先に正社員や契約社員として働くことを前提に、一定期間派遣社員として働くものです。
紹介予定派遣の派遣期間は、最長6ヶ月です。就職したい企業がある場合は、あらかじめ派遣社員として就業することで、「こんなはずじゃなかった」というミスマッチを防ぐことができます。

派遣の求人件数としては、紹介予定派遣は登録型派遣に比べ、件数が少ない傾向にあります。

派遣の「3年ルール」は同じ職場で長期間は働けない決まり

派遣には、同じ職場で3年以上は働けない、労働者派遣法に定められた通称「3年ルール」が存在します。
派遣社員のキャリアアップと雇用の安定を目的としたルールです。

ただし、所属する課が異なる場合や無期雇用に転換する場合など、例外もあることを認識しておきましょう。

一般的には、派遣社員と派遣先の合意のもと、3ヶ月ごとに契約を更新するケースが多いことも特徴です。
派遣先が更新しないと決定した場合は、30日前に予告する必要があるため、約1ヶ月前に派遣会社から連絡を受けます。
したがって、明日から突然仕事がなくなるということはありません。

スタッフ同士の関係性もよく、福利厚生も充実していて働きやすい、居心地の良い職場であれば、派遣だけでなく正社員など他の働き方を検討しても良いでしょう。
長く勤めたい!と思えたら、働き方を変えるタイミングかもしれません。

※福利厚生や研修制度・資格取得支援が充実しており、働きやすい職場環境が魅力のチャームケアの記事はこちら。
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介護派遣と正社員やパート・アルバイトとの違い

雇用形態が異なると、実際にどのような影響があるのでしょうか。
ここからは、派遣社員と、正社員やパートの違いを確認します。

契約期間が決まっている

派遣社員の場合、就業時に派遣期間があらかじめ決まっています。
一般的には3ヶ月が多く見られ、派遣社員と派遣先の両方に継続の意思が確認できれば、さらに3ヶ月更新となります。契約期間は求人によって異なるため、しっかりと確認しておきましょう。

正社員は基本的に無期雇用契約となるため、定年または自主退職するまで就業することになります。

雇用主は派遣会社

正社員やアルバイト・パートは、勤務先と直接雇用契約を結ぶため、雇用主は勤務先となります。
一方、派遣社員は派遣先(勤務先)ではなく、派遣会社と雇用契約を結ぶため、雇用主は派遣会社です。

ボーナスや退職金の有無

派遣社員は、時給制の職場が多い傾向にあります。ボーナスや退職金は、時給に含まれているという考え方から、支払われないケースが多いのです。

正社員はボーナス、退職金が用意されているケースが一般的です。
ただし、ボーナスは企業の業績に左右されるため支払われない場合もあることと、退職金制度も企業が必ずしも導入する必要はないことに、注意が必要です。

勤務条件の交渉は派遣会社へ

雇用主が派遣会社のため、時給のアップや残業時間の削減などの勤務条件に関する希望や交渉は派遣会社と行います。直接、派遣先と交渉する必要はありません。

また、人間関係など同じ職場の人に相談するのは憚られる悩みも、派遣会社へ相談できる利点があります。
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介護派遣で働くとどんなメリットがある?

それでは、正社員やアルバイト・パートではなく、介護派遣で働くメリットはどのようなところにあるのでしょうか。
介護派遣で働くメリットを具体的に見ていきましょう。

求人によっては正社員よりも給料が高い場合も

介護業界は慢性的に人員が不足しています。
派遣社員は残業代も全額支払われるため、保有している資格やスキルにもよりますが、年収換算すると求人によっては正社員よりも派遣社員の方が給料が高いケースもあります。

金銭面を重視して働きたい人は、介護派遣の働き方を検討しても良いかもしれません。

希望の勤務スタイルで働ける

週3日勤務や残業なし、扶養控除の範囲内など、希望する勤務スタイルで働けることも派遣の魅力です。
家族との時間を大切にしたい、趣味の時間を多く取りたいなど、実現したいライフスタイルがある場合は、選択肢の多い働き方に魅力を感じるでしょう。

派遣会社を通すことで、自身の希望を伝えやすく、不満を相談しやすい点も魅力です。

複数の施設・事業所で経験が積める

一般的に派遣社員は3ヶ月など一定の契約期間が定められ、更新することで引き続き同じ勤務先で働きます。

介護施設には、日帰りで入浴やレクリエーションに参加する要介護者の方をサポートするデイサービスや、要介護者認定を受けたご入居者様の日常生活をサポートし、快適な生活を提供する介護付き有料老人ホーム、自立した生活をサポートするため訪問介護を行うホームヘルパーが在籍する介護事業所など、さまざまな種類があります。
自分に合った施設・ホームや働き方を見極めるために、介護派遣で複数の施設を経験することも可能です。

また、職場の人間関係に馴染めない場合などは、更新のタイミングで他の勤務先を探すこともできます。

求人によっては未経験で応募可能

介護派遣に限ったことではありませんが、未経験でも応募が可能な求人も多数あります。OJTや研修制度が充実している職場が多いのも特徴です。
なお、経験者や関連資格を保有している人は、時給が高く設定されているなど、優遇されるケースもあります。

介護職はご利用者様やご入居者様と積極的にコミュニケーションを図る職種でもあるため、介護業界で働いた経験がなくても、接客業の経験が活かせることもあります。
経験を積み資格が取得できれば、派遣社員だけでなく、正社員という選択肢につながるかもしれません。
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介護派遣で働くデメリット

介護派遣で働くデメリットについても確認しておきましょう。

ボーナスや退職金がもらえない

正社員であれば、ボーナスや退職金が期待できますが、派遣社員は手当も含めた時給とされているケースが多く、支給されないと考えておきましょう。
また、時給で働く場合、給料が働いた時間に比例するため、お休みの多かった月は収入が少なくなることにも注意が必要です。

毎月、安定して決まった収入が欲しい、ボーナスを得て年収をアップさせたい方は正社員を検討したほうが良いでしょう。

担当する仕事に制限がある

派遣社員は、契約によって仕事内容が決まっています。
契約外の仕事は任せられないため、幅広い介護業務に携わりたい、マネジメントなど運営に関わりたい、と考えている人には不向きです。
長期的なキャリアを築くことは難しくなるため、長い目で見て考えましょう。

同じ施設や事業所で長く働けない

派遣社員は契約期間があらかじめ決まっているため、契約期間以上に同じ施設や事業所で働くことはできません
契約満了時には、慣れた仕事やせっかく築いた人間関係を手放すことになってしまいます。

「良い職場環境であれば、腰を据えて長く働きたい」と考えている人も多いはずです。そういった場合は、派遣社員ではなく、正社員での就職を検討してみましょう。

介護派遣の働き方が向いているのはこんな人

それでは、介護派遣という働き方に向いている人はどのようなタイプでしょうか。

マイペースに仕事をしたい

派遣社員は、繁忙期などを除いて残業が少ない傾向があります。起業にとっては、派遣社員の高い残業代を負担するのは人件費がかかるからです。
副業や子どもとの時間を確保したいなど、ワークライフバランスを重視し、自分の時間を大切にしながらマイペースに働きたいという人には向いている働き方です。

収入をコントロールしたい

派遣社員は、求人によっては扶養の範囲内で働くことも可能です。働いた分だけ給料がもらえる時給制のケースが多いため、収入を限定的にしたい人にはおすすめです。

一方で、毎月安定した収入が欲しい、ボーナスがモチベーションになる人は正社員を検討することをおすすめします。

いろいろな施設や事業所で経験を積みたい

派遣社員は契約期間の満了に伴い、職場が変わります。
介護事業にはさまざまな種類があるため、いろいろと経験してからじっくり将来について考えたいと思っている人は介護派遣という働き方が向いていると言えます。

しかしながら、ひとつの企業でも複数の介護サービスを展開していることもあります。そういった企業であれば、異動などで幅広い業務を経験することも可能でしょう。
介護業界で長く働きたいと考えている人は、企業についてリサーチし、自分が働きたいと望む介護サービスを提供している企業に就職する、という選択肢もあります。
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介護系の派遣会社を選ぶ3つのポイント

介護派遣で働きたいと考えても、どの派遣会社に登録すれば良いか悩む人もいるでしょう。派遣会社を選ぶポイントについて解説します。

介護業界に強く、実績がある

介護人材の派遣に特化している、または多数の実績がある派遣会社を選びましょう。
これまでの実績とネットワークがあるため、保有している介護業界の求人件数も多いことも特徴です。希望の働き方に近い求人に出会える可能性が高くなります。

また、介護業界に精通しているアドバイザーであれば、キャリアについても親身になって相談に乗ってくれるでしょう。

経営が安定している

経営が安定している派遣会社には、システムが堅固である、社員教育が徹底している、安定的で高品質なサービスを提供しているなど、求職者のニーズを掴み安定するだけの理由があります。
介護派遣についての相談も、誠実な対応が期待できます。

また、経営が安定している派遣会社であれば、福利厚生も充実しているでしょう。

キャリアサポートが充実している

積極的にキャリアサポートに取り組んでいる派遣会社を選びましょう。
思い描くキャリアに必要なスキルや資格に関するアドバイスがもらえるほか、派遣会社によっては、資格取得やスキルアップをサポートするプログラムがあるケースもあります。

チャームケアのグループ企業に、介護や看護・医療福祉に特化した人材派遣会社グッドパートナーズがあります。

現在「お仕事応援企画」と題して、業界初の未経験者を対象とした就業前研修を実施中です(2023年8月時点)。
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介護派遣に関するよくある質問

介護派遣について、よくある質問をご紹介します。介護派遣を検討する際の疑問や不安を解決しておきましょう。

介護派遣の時給は実際どれくらい?未経験でも大丈夫?

働くエリアや保有している資格、勤務時間帯によっても時給は変わってきます。東京都内エリアでは時給1,400円〜1,700円前後の求人が多く見られます
無資格・未経験歓迎の求人も多数ありますが、経験者や介護福祉士、ケアマネージャーなど専門資格を保有する場合は、時給が高くなる傾向にあります。

介護派遣と正社員はどちらが魅力的?

介護派遣と正社員の働き方はそれぞれにメリットがあり、どちらがより魅力的だ、とは言い切れません。

介護派遣には、ライフスタイルに合わせた働き方が選べる、複数の介護サービス関連会社を経験できる、扶養の範囲内で働くことが可能などのメリットがあります。

また、正社員には、社内で昇格や昇給を見込める、ボーナスが期待できる、収入が安定している、同じ職場で腰を据えて働ける(異動など例外もあり)、などのメリットがあります。

どちらか決めかねている人は、どういった働き方を優先したいかを自己分析して検討してみましょう。
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まとめ

2022年度総務省の統計によると、総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は29.1%と過去最高を記録し、世界的に見てもこの割合は最も高い結果となりました。
高齢者の増加に伴い、介護職の需要も年々高まっています。
少しでも介護職に興味のある人は、介護派遣という働き方を検討してみてください。

また、安定成長している会社で長く働きたい、研修制度が充実した未経験でも安心な職場を探している、ゆくゆくはホームのマネジメントにも関わっていきたい、など将来のキャリアを考えている人は、チャームケアで働く選択肢があります。

ご自身のキャリアも踏まえ、パートや時間給社員、限定社員、正社員など、さまざまな働き方を選べます。各ホームでは随時見学も受付していますので、お気軽にご相談ください。

※介護施設への見学を通して、理想の職場を見つけるポイントがわかる記事はこちら!

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