介護職はすぐ辞める人が多い?

「介護職はすぐに辞める人が多い」という噂を耳にしたことはないでしょうか?
結論からお伝えすると、介護職だけが特に離職する人が多いというわけではありません。
厚生労働省が令和4年上半期に雇用動向調査を行った、離職率の結果をまとめました。
産業 離職率
宿泊業・飲食サービス業 15.0%
教育・学習支援業 12.2%
サービス業(他に分類されない) 11.1%
生活関連サービス業・娯楽業 10.1%
医療・福祉 9.9%
出典:厚生労働省 令和4年上半期雇用動向調査

厚生労働省が行った調査では、介護職は「医療・福祉」に分類され、離職率は9.9%でした。
一番離職率が高いのは「宿泊業・飲食サービス業」で15.0%、次に高いのは「教育・学習支援業」で12.2%でした。
これらと比較すると、介護職が他の業界と比べて特に離職率が高いというわけではありません。
その一方で「仕事が合わない」「体力的にきつい」と介護職を辞める人は、一定数いるのが現状です。

介護職の離職率

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令和3年度に介護労働安定センターが行った、訪問介護員・介護職員の離職率の調査結果は14.3%(前年度14.9%)でした。
平成19年に離職率のピークを迎え、令和3年にはそのときの約3分の2まで低下していることから、介護職を離職する人は年々減っていると言えます。

出典:介護労働安定センター 令和3年度介護労働実態調査

介護職の離職理由は?

令和3年度に介護労働安定センターが行った離職理由の調査結果は、以下のとおりです。
離職理由 割合
1位 職場の人間関係に問題があった 18.8%
2位 結婚・妊娠・出産・育児のため 16.9%
3位 収入が少なかったため 14.9%
出典:介護労働安定センター 令和3年度実態調査

「上司との関係が上手くいかない」「同僚との折り合いが悪い」などと人間関係による悩みが原因のことが多いようです。
また結婚や妊娠、出産などのライフステージの変化で介護職を続けられない人や、収入が少ないことを理由に離職する人もいます。
「介護職が自分に向いていない」という、介護の仕事自体が離職理由になる人は少ないようです。

介護職を1日で辞めることは可能?

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介護職を1日で辞めることは違法ではないので可能ですが、あまりおすすめはできません。
なぜなら1日だけでは、介護職の仕事や、入社した企業・施設が自分に合っていないか判断できないからです。

入社初日にやることは、主にご利用者様やご入居者様へのご挨拶・施設内の見学・業務内容の説明・研修なので、まだ介護職らしい仕事はしていません。
仕事を始めるための一歩を踏み出したばかりです。

あと1週間続けることで、介護職のやりがいを見つけられるかもしれません。
あと1ヶ月続けることで、スタッフと打ち解けられるかもしれません。
もう少し介護の仕事を経験してから、判断しても遅くはないはずです。

ただし心身に不調がある場合や、やむを得ない理由があるときは、上司に相談をしてみましょう。
たとえば休暇をもらったり、原因となっている事象を解消できるよう動いてくれる可能性もあります。
すぐに辞める判断をするのは、それらを行った上でどうしても継続が難しい場合の選択肢となります。

介護職を早期離職するリスク

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介護職を早期離職するには、3つのリスクがあります。リスクを理解した上で、退職するか判断しましょう。

リスク1|スキルが身に付かない

働き始めてすぐのときは、仕事に慣れたり業務内容を覚えたりするなど、比較的簡単にできる仕事しかしないので、介護の知識や技術はまだ身に付きません。

なにごとも経験し、失敗したり改善したりすることを繰り返すうちに、自分自身のかけがえのないスキルとなります。
早期離職しスキルが身に付かないままだと、いつまでも昇給や昇進にも繋がず、経験を活かすことも難しいでしょう。

リスク2|次の転職で不利になりやすい

早期離職し、また同じ介護職に転職しようとしても、未経験と見なされることが多いです。
また、他の職種を選んだとしても、「またすぐに辞めてしまうだろう」と不採用になることもあるでしょう。

企業はコストや労力をかけて採用活動を行うため、長期的に働いてくれる人を雇いたいのです。
もし早期離職するのなら、再就職の際に誰もが納得する、やむを得ない理由をしっかりと説明できなければならないでしょう。

リスク3|辞め癖が付きやすい

早期離職をすると辞め癖が付きやすくなり、転職を繰り返すことになりかねません。
「すぐに就職先が見つかるだろう」と安易な考えをしていると、年齢が若いときは転職できても、年齢を重ねると経験やスキルを重視されるようになるため、なかなか再就職先が見つからないということもあります。

介護職を辞めたいときの対処法

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「介護職を今すぐ辞めたい」と思ったときは、まず冷静になることが大切です。
「もう一度働きたい」と思っても、再就職が難しいことも想定されるので、勢いだけで辞めてしまっては後悔するかもしれません。

介護職を辞めたいときの対処法を2つご紹介します。

対処法1|「なぜ辞めたいのか」深掘りして考える

「なぜ自分が介護職を辞めたいのか」改めて理由を考えて、ノートに書き出してみましょう。
頭の中で漠然と「早く辞めたい」と思っているだけでは、解決策が思い浮かびません。​
たとえば「介護職に向いていない気がする」「ご利用者様とのコミュニケーションが難しい」「体力的に厳しい」など、思い浮かぶことを書きましょう。

ノートに書き、視覚で確認するだけでも、頭の中が整理され「このことが嫌だったんだ」と介護職を辞めたい理由がはっきりと認識できます。
そうすることにより、辞める以外の選択肢である解決法も思いつくかもしれません。

たとえ介護職を辞めたとしても、退職理由がはっきりと分かれば、転職する際に同じことを繰り返さなくて済むはずです。
このように介護職を辞めたい理由を深掘りすることによって、自分にとって最善の方法が思い浮かぶのです。

対処法2|家族や友人、同僚や上司に相談する

「介護職を辞めたい」と思い悩んだときは、信頼できる家族や友人、同僚や上司に相談するのも方法のひとつです。
自分ひとりで考えていても、答えが出ないときもありますが、人に話すことによって自分では想像もつかないようなヒントがもらえることもあります。

家族や友人に相談すると、介護職の仕事内容を知らないからこそ、客観的なアドバイスがもらえるかもしれません。
同僚は現場が分かるからこそ、悩みを共有し、理解してもらえるでしょう。
上司は長く介護職を経験しているからこそ、働きやすくなるような意見をもらえるかもしれません。

自分以外の人の考え方を取り入れることで、前向きに働く方法が見つかる可能性があります。
自分ひとりで抱え込み過ぎず、信頼できる人に相談してみましょう。

介護職が早期離職しないためのチャームケアの取り組み

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「介護職を早く辞めたい」と思う理由は、「施設の運営の仕方と合わない」ということもあるかもしれません。
介護付き有料老人ホーム「チャームケア」では、介護職スタッフに長く働いてもらうための取り組みを行っています。

取り組み1|休憩・休日の充実や残業の削減

チャームケアでは、休憩や休日をしっかりと取り、リフレッシュしてもらうことが仕事への活力になると考えています。
そのため「仕事が終わらなくて、今日も残業」「人手が足らなくて、休憩の時間が取れない」ということはありません。

ゆったりと休めるようスタッフルームを完備。夜勤やスタッフが少ない時も、休憩や仮眠の時間があります。
またチャームケアでは、有給消化を推進しているため「有給を取りたいけど、上司に言いにくい」ということはなく、上司から「次の有給はいつ取るの?」と聞かれるほどです。

このようにスタッフのことを考えて、休憩や休日をしっかりと取れるように取り組みが行われています。

取り組み2|人間関係で悩まない!風通しの良い職場作り

チャームケアは、思いやりや気配りができるスタッフが多いのが特徴です。
自分でできることを探して、自ら率先して行動するという習慣が身に付いているので、助けが必要なスタッフには声かけをしてフォローするなどの光景が多く見られます。

たとえば妊娠したスタッフが今まで通りの仕事が難しいとき、事務所内で座ってできる装飾を担当してもらったり、子どもの入学式などの行事にお休みを取ってもらったりなど、助け合う姿があります。

また、仕事をする中で「相談があるけど、ホームの人には言いにくい」ということもあると思います。
そんなときは複数のホームを統括し、定期的に巡回している課長に直接相談することも可能です。
直属の上司を超えての相談ができるので、「言いにくくて溜めこんでしまう」ということがないでしょう。

さらにチャームケアに入社を決めた理由は、「人間関係が良好だったから」「採用担当の人が親身になって自分をサポートしてくれたから」との声もあります。

▼内定者がチャームケアに入社を決めた理由をご紹介しています。
▼課長職である坂田さんのインタビューでは、ホームでの離職率を改善した事例を紹介しています。

取り組み3|給与アップでモチベーションも向上

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チャームケアでは日本の介護職の平均年収を上回るように、スタッフの待遇改善に取り組んでいます。
「頑張りが評価されない」ということがないように、定期的に面談や研修をしてキャリアパスの見直しを行っています。

本人の希望を聞き、「今後リーダーになりたいなら、この資格を取ろう」「スキルアップするには、この実技を磨こう」など個人に合わせて、理想をどう実現させるか明確にしていきます。

昇給・昇格のチャンスは年1回あり、自分の頑張りが評価されることによってモチベーションがアップするようになっています。

取り組み4|ライフスタイルに合わせた働き方を選択

チャームケアでは「時間給社員」という制度があるため、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができます
週30時間以上の勤務で働く時間帯や曜日、休日などの相談ができます。
雇用期間に定めがないので、社員並みの待遇を受けられるのも魅力です。

時間給社員から正社員に、正社員から時間給社員になることも可能なので、プライベートを大切にしたい人も、仕事をバリバリ頑張りたい人も自分に合った働き方を選べます。

またパート勤務は週1から可能なので、「少しの時間働きたい」という方にもぴったりです。
このようにチャームケアは、一人ひとりに合わせた働き方ができる取り組みをしています。

まとめ

今回は、介護職に多い離職理由や早期退職するリスク、辞めたいときの対処法についてお話ししました。
介護職と他の産業を比較しても、介護職の離職率が特別高いわけではありませんでしたが、人間関係の悩みを理由に退職する人は一定数いるようです。

1日や1週間など短い期間で退職することは可能ですが、スキルが身に付かなかったり、次の転職で不利になったりするなどのリスクが伴います。
勢いで辞めずにまずは冷静になり、なぜ辞めたいのか深掘りして考え、信頼できる人に相談すれば解決策が見つかることもあるでしょう。

介護付有料老人ホームを多数運営するチャームケアでは、スタッフが早期離職しないためのさまざまな取り組みを行っています。
チャームケアに興味を持たれた方は、ぜひ採用情報をチェックしてくださいね。

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